今回の特集は、ほとんどの方に当てはまるのではないか
と思われる、「めまい・耳鳴り・頭痛・不眠」の症状です。
原因不明と思われていた、これらの症状にも根本的な
治療法があることがわかってきました。
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その症状を3人の取材した患者さんで紹介。
●めまい・・・38歳の女性
忙しいときにめまいが起こりやすい
何もやる気がおきなくなる
ある日突然顔色が悪くなり貧血状態になり立ち上がらない
●耳鳴り・・・59歳の女性
両耳、ザーッウッーなど色々な音がして本当に辛い
耳鼻科、産婦人科、整形外科、心療内科にも行ったが治らない
●耳鳴り・不眠・・・67歳女性
両方の耳から頭全体、バケツをかぶってガンガンたたかれる様な状態
掃除機を枕にしているような状態
●不眠・・・ゲストの研ナオコさん
寝ようと思ってもねれない、ずーっと音が聞こえている
収録中3回くらい倒れている、家の中ではうつ状態で何もできない。
30分の間に6錠くらい市販の頭痛薬を飲む
どんなに疲れていても眠れない
常に睡眠不足、その状態が10年、20年と続いていた。
その原因を突き止め治してくれた先生は、
東京女子医科大学脳神経センター 頭痛外来客員教授 清水俊彦先生
【清水先生のお話】
専門医に通ってもなかなか治らない、めまい、耳鳴り、不眠には
脳の興奮が原因のケースがあります。
これらの症状の根本的な原因は、
脳過敏症候群(のうかびんしょうこうぐん)の状態にあり、
脳波を測定すると正常なリズムを失っており、常時興奮した脳波が
観察されます。
【頭痛の3つのタイプ】
1.緊張型頭痛
後頭部や首、肩の筋肉が硬直したりストレスなどで
血管にたまった老廃物が神経を刺激して起こる。
2.群発頭痛
就寝1~2時間後に突然激痛に襲われる。主な原因は血管の炎症
1ヶ月続くこともある。
3.片頭痛
こめかみ辺りから突然痛み出しめまいや吐き気を伴うことが多い。頭や体を動かすと
痛みを増すことが特徴。光や匂いにも過敏になる。
【原因】
この中で一番問題なのが片頭痛です。
顔から頭にかけ太い神経が集まっている三叉神経は、
頭の中の血管を覆うように伸びています。
通常血管は収縮と拡張を繰り返し、血流量が一定になるように調整してますが
何らかの原因で血管の縮む力が弱まり、血管が膨らんでしまい三叉神経を刺激する。
このとき、ズキンとした痛みが走る。これが片頭痛の仕組みです。
年をとると脳の血管が固くなり、伸び縮みがなくなり片頭痛が消えていきますが、
脳の興奮状態だけがしっかり残ってしまう。これが脳過敏症候群の状態。
この状態が、めまい、耳鳴り、不眠を引き起こしているとのことです。
【治療法】
頭痛を頻繁に引き起こす人は、頭痛が治っても別の病気を引き起こすので
長引く頭痛には専門医の治療を受けた方がいいとのことです。
専門医は、日本頭痛学会のホームページで頭痛専門医を探します。
治療では、パルブロ酸ナトリウム という脳の興奮を鎮める薬を飲むと効果的とのこと。
【漢方医からのアドバイス】
呉しゅう湯(ごしゅうとう)、五れい散(ごれいさん)、
当帰しゃくやく散(とうきしゃくやくさん)などが、頭痛にはきくそうです。
【片頭痛によい食べ物】
マグネシウムやビタミンB2が多く含まれる食材
アーモンド、ひじき、ほうれん草、大豆、牡蠣、ゴマ
【清水先生の診療をうけるには】
汐留シティセンター(東京) セントラルクリニック(月・水・土)
阿見第一クリニック(茨城) 火
小山すぎの木クリニック(栃木) 木
東京女子医大(東京) 金
マミーズクリニック(東京) 月2回の日・祝日